Vue のライフサイクル
このガイドでは、Ionic Framework のライフサイクルイベントを Ionic Vue アプリケーションで使用する方法について説明します。
Ionic Framework のライフサイクルメソッド
Ionic Framework はアプリで使えるいくつかのライフサイクルメソッドを提供します:
Event Name | Description |
---|---|
ionViewWillEnter | コンポーネントが表示されるアニメーションが はじまる時に 発火します。 |
ionViewDidEnter | コンポーネントが表示されるアニメーションが 終了した時に 発火します。 |
ionViewWillLeave | コンポーネントを離脱するアニメーションが はじまる時に 発火します。 |
ionViewDidLeave | コンポーネントを離脱するアニメーションが 終了した時に 発火します。 |
これらのライフサイクルは、ルーターによって直接マッピングされたコンポーネントに対してのみ呼び出されます。つまり、/pageOne
がPageOneComponent
にマッピングされた場合、Ionic ライフサイクルはPageOneComponent
で呼び出されますが、PageOneComponent
がレンダリングする子コンポーネントでは呼び出されません。
ライフサイクルは、Vue のライフサイクルメソッドと同じように、Vue コンポーネントのルートで関数として定義されます:
import { IonPage } from '@ionic/vue';
import { defineComponent } from 'vue';
export default defineComponent({
name: 'Home',
ionViewDidEnter() {
console.log('Home page did enter');
},
ionViewDidLeave() {
console.log('Home page did leave');
},
ionViewWillEnter() {
console.log('Home page will enter');
},
ionViewWillLeave() {
console.log('Home page will leave');
},
components: {
IonPage,
},
});
Composition API Hooks
These lifecycles can also be expressed using Vue 3's Composition API:
import { IonPage, onIonViewWillEnter, onIonViewDidEnter, onIonViewWillLeave, onIonViewDidLeave } from '@ionic/vue';
import { defineComponent } from 'vue';
export default defineComponent({
name: 'Home',
components: {
IonPage,
},
setup() {
onIonViewDidEnter(() => {
console.log('Home page did enter');
});
onIonViewDidLeave(() => {
console.log('Home page did leave');
});
onIonViewWillEnter(() => {
console.log('Home page will enter');
});
onIonViewWillLeave(() => {
console.log('Home page will leave');
});
},
});
note
Pages in your app need to be using the IonPage
component in order for lifecycle methods and hooks to fire properly.
Ionic Framework がページのライフを処理する仕組み
Ionic Framework には <ion-router-outlet>
と呼ばれるルータアウトレットがあります。このアウトレットは、Vue Router の <router-view>
を拡張し、モバイルデバイスのエクスペリエンスを向上させるためのいくつかの追加機能を提供します。
アプリが <ion-router-outlet>
でラップされている場合、Ionic Framework はナビゲーションを少し異なる扱いにします。新しいページに移動すると、Ionic Framework は古いページを既存の DOM に保持しますが、ビューからは非表示にして新しいページに移動します。これを行う理由は 2 つあります:
- 古いページの状態を維持できます(画面上のデータ、スクロール位置など...)
- ページはすでに存在しており、作成する必要がないため、よりスムーズにページに戻ることができます。
ページが DOM から削除されるのは、UI の戻るボタンやブラウザーの戻るボタンを押すなど、ページが "popped" された場合のみです。
この特別な処理のため、 <keep-alive>
, <transition>
,<router-view>
などの特定の Vue ルータコンポーネントは、Ionic Vue アプリケーションでは使用しないでください。また、各ページのスクロール位置は自動的に保存されるため、ここでは Vue Router のスクロール動作 API は必要ありません。
Vue のすべてのライフサイクルメソッド(mounted
や beforeUnmount
など)も使用可能です。ただし、Ionic Vue はページのライフタイムを管理するため、特定のイベントは予期したときに起動しない場合があります。たとえば、mounted はページが最初に表示されたときに起動しますが、ページから離れると、Ionic Framework によってページが DOM 内に保持され、その後ページにアクセスしても再度 mounted
が呼び出されることはありません。このシナリオは、Ionic Framework のライフサイクル・メソッドが存在する主な理由であり、ネイティブ・フレームワークのイベントが起動しない可能性がある場合でも、ビューの開始時と終了時にロジックを呼び出す方法を提供します。
各ライフサイクルメソッドのガイダンス
以下は、life cycle events ごとのユースケースに関するヒントです。
ionViewWillEnter
-ionViewWillEnter
は View がナビゲートされる度に呼び出されるので(初期化されているかどうかにかかわらず)、Service からデータをロードするのに適したメソッドです。ただし、アニメーション中にデータがを取得すると、大量の DOM 操作が開始される可能性があります。これにより、ぎこちないアニメーションが発生する可能性があります。ionViewDidEnter
-ionViewWillEnter
を使ってデータを取得していてパフォーマンスに問題がある時は、ionViewDidEnter
を代わりに使うことができます。ただし、Page がユーザーに表示されるまではこのイベントは発火しません。そのため、ロードインジケータまたは ion-skeleton-text を使ったスケルトン画面を使用することをお勧めします。これにより、遷移が完了した後にコンテンツが不自然に点滅することはありません。ionViewWillLeave
- observables の unsubscribing のように、クリーンアップで利用します。ngOnDestroy
はあなたが現在のページから遷移する時には発火しない可能性がありますので、画面が表示されていない時にアクティブにしたくない場合はここでクリーンアップの処理を行います。ionViewDidLeave
- このイベントが発生すると、新しいページへと完全に遷移したことがわかります。そのため、ビューが表示されているときに通常は行わない可能性があるロジックはすべてここに移動できます。